一葉観音
観音さまは、三十三の姿に変化するともいわれてます。それこそ、無限に姿を変えるともいわれています。冠をかぶりそこに仏を載いています。阿弥陀如来は、すべての生きとし生けるものを深い同情の心をもって救う仏です。一葉観音さまは、水上の蓮葉に坐って居られます。
まるで蓮の舟に乗っているように見えます。弘法大師空海が唐に渡航の際、荒海の中を守護し日本に密教をもたらすことができました。
波切不動明王=波切観音菩薩
「摂無擬経」
三十三身の宰官身に当たります。
水難からお助け下さる観音で、舟仁、道元の祖師方が観音の守護を得たという説話があります。 合掌
福井照明の佛刻歴
1947年 岐阜県益田郡下呂町に生まれる
1971年 京佛師江里宗平氏に師事
1978年 京都府伝統工芸技術コンクールに菩薩半迦像出品 優賞受賞
1979年 独立 飛騨の山奥にて独自の修業に入る
1980年 全日本工芸展 準優賞受賞 虚無菩薩
1981年 日本総合美術展 優秀賞受賞 慈母観音
1982年 日本総合美術展 優秀賞受賞、持国天断姓魔、日輝展 、三上賞受賞 戯貌慈
1983年 名古屋市守山区翠松園に工房移転、日輝展芸術新聞社賞受賞 役行者
1984年 結婚 この年より毎年アジア各国・アメリカ・ヨーロッパ等の仏教美術巡拝
1986年 自宅工房にて初個展 日輝展、日輝会美術館賞受賞 龍炎観音
1987年 日輝展、芸術新聞社賞受賞、翔雅
1988年 日輝会美術協会理事・審査員・無鑑査となる。新岐阜百貨店にて個展
1989年 新工房 “しょうみょうあん”完成。名古屋三越栄本店催事場にて3人展
1991年 名古屋三越栄本店特選画廊にて個展
1992年 静岡駅ビル・パルシェにて個展、日輝展、 日輝会大賞受賞 華生観音
1994年 韓国教員大学校より招請を受け講演
1995年 福田寺 戸谷朋生住職より授戒、臥雲照明 拝名 ぶつだん館 夢御堂にて個展 作品集「礼拝佛の美」出版
1996年 ’96年度世界アーティスト オブ イヤー 受賞
2000年 瑞泉寺 小倉宗俊老師より得度。日輝展、日輝会大賞受賞 持国天
受賞の模様
2001年 ぶつだん館 夢御堂にて個展
2002年 下呂町 合掌村にて個展
2004年 日輝会美術協会常任理事・副会長となる
2005年 恵那三十三観音の秋の御開帳にあわせて、「萬嶽寺」内会場にて個展
2006年 作品集「礼拝佛の美II」出版
2007年 しょうみょうあん第二工房完成
2015年 12月25日 永眠され仏の許に旅立たれました
私の作品の最も主張するところは、オリジナルを得意とすることです。
そしてどんなに複雑で難しい作品でも、何百年と生きてきた素材を一本の木から彫り出して造る。これが特徴です。
もう一つ付け加えるならば、如来、菩薩、天部、その他に限らず、同じ顔を造らない。その時々の天の意のままに彫刻刀を動かす自然体を心がけて居ります。
もちろん、その土台には揺るがしようのない伝統的な技術と精神がございます。 皆様方の御理解とあたたかい御支援に感謝致しております。
合掌
佛師・材質・サイズ
佛師:福井照明作
材質:日本産 本楠・仕様 載金入り淡彩色 一本造り
サイズ
総高 27cm 横幅 38cm 奥行 21cm
台幅 43cm 奥行 21cm 高さ 1.5cm